【読書】四月になれば彼女は 川村元気著 愛のピークが過ぎたみんなへ
こんにちはー
また素敵な本に出会いましたので、
紹介したいと思います。
ざっと話をまとめると、
大学の写真サークルで出会った元彼女からの手紙によって、医者になり結婚間近の主人公が現在の婚約者との冷めた愛について考える物語
ネタバレは悲しいので、
詳しくは書きません。
小説の全体を通して思ったのは、
すごく鮮明に映像として、
頭の中で再現される文章だった
大学時代の元彼女と過ごした時間を描くところは、ノスタルジーとともに薄く淡い色彩で進んでいく。
元彼女は、主人公の彼と付き合い出したとき、
これまで好きだったコーヒーがのめなくなる
そのとき、
新たに好きなものが一つできると、
今まで好きだったものを手放さなきゃならないの?
と言います。
それほどまでに彼が好きなんだなーと思って、
大好きだよってストレートな言葉よりよっぽど伝わるなぁと思いました。
そのほか、胸に刺さるセリフがたくさん。
元彼女から手紙が届くと、
あれ、この話は復縁に向かう物語なのかな?と
思うのですが、全然違う
あれほどまでに好きだった元彼女との愛のピークがすぎ別れ、現在の婚約者との愛のピークも過ぎていた
それでも、愛した瞬間は確かにあった
その愛と呼べるかわからないものに温かい視線を投げかける物語でした
愛のピークが過ぎたあなたと私に必要な話。